インスリン抵抗性改善には「大食い・早食い中止と運動継続」

インスリン不足と効き目の低下を返上する出発点は、大食い・早食い中止と運動継続です。


■ミネラルの亜鉛はインスリンの材料

インスリンの分泌力と効き目を回復させるうえでは、食事・運動の習慣がやはり重要です。 食事の場合、インスリンの大量分泌を余儀なくされる大食い・早食いなどを改めること。 早食いがよくないのは、食後血糖値が急激に上がるため、膵臓もそれだけ急いでインスリンを分泌せねばならず、結果的に負担を増してしまうからです。 なお、食後血糖値の急上昇を抑えるうえでは、食事の内容にも一考を要したいものです。 特に主食であるご飯、パン、うどんなどの炭水化物は、血糖値の上昇スピードが速いのです。 これを遅らせるためには、食べる量を減らすだけでなく、消化吸収を遅らせる食物繊維が豊富なおかず(野菜・キノコ・海藻類など)を先に食べること。 なお、食後血糖値のコントロールは、糖尿病の合併症である大血管障害(脳梗塞・心筋梗塞・閉塞性動脈硬化症) を防ぐうえで大きな意味があることがわかっています。 もう一つ、意識をしていただきたいのは、やはりインスリンも食事を摂った栄養から作られるということです。 特にミネラルの亜鉛はインスリンの材料として不可欠であり(⇒亜鉛)、 不足しないように補いたいものです。亜鉛は肉類やレバーに多く含まれていますが、貝の牡蠣にも豊富に含まれています。 亜鉛の1日の所要量は男性10〜12mg、女性9〜10mgで、これは牡蠣を2個食べればほぼまかなえる量です。


■インスリン抵抗性を改善する運動効果

糖尿病の運動療法には、大きく2つの意味があります。
一つは筋肉の活動によって、エネルギー源である血糖の消費が進んで、血糖値の降下が得られるということ。 これは短期的な運動療法の効果です。 もう一つ、長期的な効果として見逃せないのは、インスリン抵抗性を改善することに役立つという点。 つまり、インスリンが効きやすくなって、血糖値を下げる効率が増すのです。 運動をすることで、筋肉や脂肪組織にあるインスリン受容体が増えたり、その働きが活性化することがその理由です。 運動をして内臓脂肪が減少すれば、さらにインスリンの効き目の促進につながるでしょう。 どんな運動がよいかについては、やはり万人に勧めれるものは 「ウォーキング」です。 歩くスピードは1分間の脈拍100〜120くらいで無理のない程度の早や歩きがよく、1回15分〜30分、1日2回を週4日以上は 続けるようにします。

ウォーキングで血糖が消費され始めるのは、歩き始めて10分程度過ぎてからといわれます。 特に食事の30分〜1時間後のウォーキングは、血糖値の上りばなをたたくことから、食後高血糖の改善に有効でしょう。 なお、歩く際には、靴擦れなどで足に傷を作らないよう気を付けること。 高血糖によって足先の末梢機関に血行不良が起きていると、小さな傷も治りにくく、しかも化膿しやすい傾向があります。 最悪の場合、この傷が足の壊疽を招くこともあります。 そうした事態を防ぐためには、足に合ったシューズを選ぶことはもちろん靴下(通気性がよく締め付けないもの)を履く、 シューズに小石などが入っていないかどうかをチェックするなどの留意が薄められます。