ゴボウ茶【糖尿病+高血圧・高脂血によいお茶】

糖尿病になると、高血圧高脂血も併発しやすくなります。 これを一挙に改善し、血液を浄化するお茶として『ゴボウ茶』が絶好です。 ゴボウの血液浄化成分は茎にも多く、血糖値も血圧も下げる摂り方は「クキゴボウ茶」。


■高血圧や高脂血症を併発

インスリン抵抗性が高血圧を招く原因

糖尿病の患者さんで、高血圧や高脂血症を併発している人が急増していることが今、大きな問題になっています。 実は、糖尿病の患者さんの4〜6割が高血圧を、6〜7割が高脂血症を併発しているといわれています。

まず、高血圧を併発する原因は、糖尿病によりインスリンの働きが低下する、 「インスリン抵抗性」によるものだといわれています。 インスリン抵抗性が出てインスリンの効きが悪くなると、血糖値を正常な量に保つために、膵臓からより多くのインスリンが 分泌されるようになります。すると、血液中のインスリンがダブついた状態になります。 インスリンには、血管壁の細胞の増殖を促す働きがあります。そのため、インスリンが血液中にダブつくと、 血管壁が厚くなり、動脈硬化が進みます。そうなると血流が悪くなり、高血圧を招くのです。

さらに、インスリンの効きが悪いと、インスリンと同じく膵臓から分泌され、血糖値を下げるホルモン 「グルカゴン」が増えます。すると、グルカゴンによる血糖値の上昇を抑えようとして、 ますます、インスリンの分泌量が増えてしまいます。 その結果、インスリンが血液中にダブついた状態が続き、腎臓に負担がかかり、腎臓のナトリウム(塩分)を排泄する働きが 低下します。そして、高血圧がますます進行することになります。

次に、糖尿病で高脂血症を併発する原因は、高血糖が続くと、血液中の余分な糖が肝臓で中性脂肪に合成される結果、 血液中の脂質が増えるためです。

さらに、糖尿病では、内臓脂肪型肥満に陥っている人も少なくありません。 内臓脂肪が増えると、糖や脂質の代謝をうまく調整してくれる「アディポネクチン」の分泌量が減ったり、 脂肪細胞が肥大化したりして、動脈硬化が進行。そうすると、肝臓や膵臓などの内臓や全身の代謝に悪影響を及ぼし、 その結果、高血圧や高脂血症を招く原因になるのです。


■ゴボウに含まれる「イヌリン」

ゼリー状になり、体内の糖を絡め取る

糖尿病の人が高血圧や高脂血症を発症すると、動脈硬化が加速度的に進みます。 そうすると、心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な血管性疾患になるリスクが健康的な人の6〜7倍高まるといわれています。 したがって、心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる病気を防ぐためには、糖尿病や高血圧・高脂血症などの生活習慣病の 発症を防ぐ必要があります。

そうした中、身近な食品である『ゴボウ』に、実は糖尿病や高血圧、高脂血症を一挙に治す働きを持つ 成分が含まれているとして、注目が集まっています。ゴボウは根菜類の中でもとりわけ食物繊維が多いのが特徴ですが、 その中でも注目されているのは水溶性食物繊維の「イヌリン」です。 イヌリンは、体内で脂肪酸を合成する酵素の働きを抑え、血液中の中性脂肪値を低下させる働きがあります。
さらに、イヌリンには、胃腸を通過するときにゼリー状となって体内の糖を絡め取る働きがあります。 イヌリン自体が、人間が消化できない成分であるため、絡め取られた糖は体内に吸収されにくくなるのです。 こうしたイヌリンの働きが、高脂血症を招く中性脂肪値や、糖尿病を招く血糖値の上昇を招くのです。

また、ゴボウの皮に含まれる「サポニン」には、血管に付着した脂質を除去して、高コレステロールや 高中性脂肪を改善させる働きがあります。さらに、動脈硬化の原因となる脂質の酸化を防ぎ、 血管の老化を改善して正常な状態に保つと考えられています。 つまり、サポニンを摂れば、血液が浄化されて血管も若返り、高血圧や高脂血を予防・改善してくれるのです。 さらにミネラルでいえば、ゴボウには「クロム」が多く含まれています。 そもそもクロムは、肝臓や腎臓などに存在し、インスリンの働きを強めて血糖値を下げる役割を果たしています。 そして、脂質の代謝も活発にして、動脈硬化や高血圧、高脂血症の予防に役立つとされています。

ゴボウのこうした優れた成分の相互作用で糖尿病や高血圧・高脂血症といった生活習慣病が改善すると考えられます。


■ゴボウの栄養成分

茎にも栄養分が多いとわかった

ゴボウはユーラシア大陸北部が原産地と言われ、ヨーロッパからシベリア、中国東北部にかけて野生種が見られます。 日本には中国から伝来し、平安時代にはゴボウの種子が漢方薬として珍重され、江戸時代になって、 ゴボウの根が食材として広く普及しました。 現在も、ゴボウは日本人が好んで食べる食材ですが、ふだん用いる部分は根の部分であり、店頭で茎や葉を目にすることは あまりありません。ゴボウの根には、血液浄化や血管強化といった作用を持つ成分が含まれています。 主なものを上げると、体内で脂肪酸を合成する酵素の働きを抑え、血中の中性脂肪値を低下させるイヌリン、 血管に付着した脂肪の除去作用や抗酸化作用のあるサポニン(根菜類に含まれる苦み・えぐみ)、 大腸で善玉菌の繁殖を促し、高脂血症の予防に役立つオリゴ糖などです。 そのため、ゴボウを摂ると、動脈硬化の進行を抑え、高血圧症や高脂血症、高血糖などの予防・改善に役立つとされています。

一方、ゴボウの茎には、今挙げた成分のほかにも、血管にかかわる優れた成分が含まれています。 中でも、注目すべきは、『ルチン』です。 ルチンはビタミンPとも呼ばれていますが、実際には、植物に広く含まれるポリフェノールの一種です。 このルチンには、毛細血管の柔軟性を保ち、丈夫にする働きがあります。 具体的には、ルチンは結合組織のタンパク質であるコラーゲンを作るビタミンCの作用を補強して、毛細血管を強化します。 また、ルチンには、血管を収縮させる体内の酵素の働きを抑えて血流を促す作用や、抗炎症作用もあります。 そのため、ルチンは血管強化剤や出血性の病気を防ぐ薬として用いられ、脳血管障害や糖尿病・高血圧などの治療にも使われるそうです。

その他、ゴボウの茎には、貧血予防に有効な鉄分をはじめ、ビタミンやミネラルも豊富に含んでいることがわかりました。 そもそも植物は、土の中で育つ根の部分よりも、過酷な紫外線から身を守りながら育つ茎や葉の方が多くの栄養分を蓄えています。 特に茎は、葉の光合成によって培われる栄養分をすべて含有するという特徴を持っています。 そこで、ゴボウの根に加えて茎も摂れば、血流が促されて血液が浄化され、血管も強まるといった多くの作用が格段に高まり、 高血糖や高血圧・高脂血症に対する改善の一助になると考えられます。


■クキゴボウ茶

出し殻も食べると、成分を丸ごと摂れる

では、ゴボウの根や茎の含有成分を効率よく摂るには、どうすればいいのでしょうか。 それには、ゴボウの根や茎を使った『クキゴボウ茶』を手作りするのが一番です。 ゴボウの根を食材に用いる場合には、普通は皮をむきます。 ところが、イヌリンやオリゴ糖といったゴボウの成分の多くは、ゴボウの皮付近にあります。 また、サポニンはゴボウの皮そのものに含まれる成分です。皮をむくと、そうした成分が失われることになります。 このことから、ゴボウの皮も茎も余すことなく使って作るクキゴボウ茶が、ゴボウの血液浄化成分を摂るには最適なのです。

クキゴボウ茶の作り方は、次のようにします。

  • ゴボウの根についている泥を流水できれいに落とし、皮ごと包丁で薄切りにする。 茎は水洗いして、斜めに薄切りにする。
  • 新聞紙などに乗せてカラカラに乾燥するまで天日に干しておく。電子レンジで乾燥させてもよい。
  • Aのゴボウをフライパンに入れ、5〜10分炒める。ゴボウの色が変わって香ばしい匂いがしたら、火を止める。
  • Bを冷まして、密閉容器で保存する。飲むときは、大さじ1杯程度を急須に入れて湯を注ぎ、 成分を十分に抽出させてから飲む。1日3杯くらい飲むのがおススメ。

クキゴボウ茶を作った後に残った出し殻も食べるようにすると、成分を余すことなく摂れます。 ゴボウの茎は一般には市販されていませんが、「八尾若ゴボウ」といった、茎も食べられる品種が通信販売などで 入手できるようです。どうしてもゴボウの茎が入手できない人や手作りが面倒な人は、 市販のクキゴボウ茶もあるので、それを利用してもいいでしょう。