高血糖対策・糖尿病予防に『雑穀』

雑穀』には、食物繊維が豊富に含まれるので 食後の血糖値の急上昇を抑制することが期待できます。 また、白米に比べると硬く、よく噛まないと飲み込めないので、結果としてゆっくりとよく噛むことになり 食べすぎを抑えることもでき、糖尿病患者にとってメリットが多い食材です。 白米に玄米や、アワやヒエなどの雑穀を混ぜて食べると、それだけで多種類の栄養素も摂取でき、 食感や味覚などの不都合もなく食べられます。

米国で行われた糖尿病の女性を対象にした研究では、雑穀からの食物繊維の摂取が多い人ほど、 インスリンの働きを調節する長寿ホルモンのアディポネクチンの分泌の多いことがわかりました。 しかも、雑穀を多く摂る人ほど糖尿病になる危険が低くなることも報告されています。 雑穀は精製された白米と違って食物繊維やビタミン・ミネラルがそのまま残っているため、 そうした成分が相乗的に働いて糖尿病の予防効果を発揮していると考えられます。 最近は、白米に混ぜて炊いて食べるタイプの雑穀が市販されているので、そうしたものを利用するといいでしょう。


■優良健康食「雑穀」

生活習慣病にならないために

生活習慣病を引き起こすメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)という言葉は、流行語にさえなっています。 欧米化した食習慣や生活スタイルが招いた結果だとされ、「バランスのよい食事」の大切さが指摘されています。 そのような中で、食習慣を改善する手段の一つとして『雑穀』が注目されています。

アワやヒエなどの雑穀は、古来から日本人の主食の原点で、昔は地域で採れた雑穀を米に混ぜて食べていました。 健康志向が高まっている現在、ミネラル分や多様なビタミン類を含み、食物繊維を摂取できる雑穀が見直されています。 かつては、雑穀というと「食べにくい」「臭いが気になる」など粗食の代名詞になっていましたが、 現在では、雑穀のブレンドに工夫が重ねられて、家庭でも美味しく食べられ、栄養バランスのよい健康食品になっており、 ダイエットに関心が高い女性などには抵抗感なく受け入れられています。

ある病院では、フランス料理の有名なシェフと管理栄養士、医師が協力して献立に雑穀を使った病院食を作ったところ、 低カロリーで美味しいダイエット食だと評判になり、病院以外からも食べに来る人がいるそうです。 低エネルギーの雑穀は、それ自体の摂取エネルギーが抑えられるだけではなく、 雑穀ご飯はよく噛む習慣がつき、よく咀嚼することで食欲中枢が刺激されて満腹感が得られるので、 食事全体の食べすぎを防止することもできます。 また、穀類に多い食物繊維は、腸内細菌の働きで発酵します。この発酵性エネルギーは体脂肪になりにくく、 胃腸などの働きの元になります。

1つの食品で完全栄養食はありません。コアラはユーカリの葉だけ、パンダは笹の葉だけで生きていけますが、 人類はそのような完全栄養食品に巡り会わなかったので、食材を組み合わせて栄養の偏りをなくす工夫をしてきました。 雑穀も種類が多く、亜鉛やマグネシウムなどのミネラル分、多種多様のビタミンを含んでいます。 複数の雑穀をブレンドすると、栄養のデコボコを修正することができます。


■雑穀と糖尿病

食物繊維の多い食材は食後、血糖値が上がるのを抑えやすくなる働きがあります。 でんぷん質とたんぱく質が主な栄養素である白米に比べて、 雑穀は食物繊維やミネラル類、抗酸化作用があるとされるポリフェノールが豊富です。 雑穀を白米に混ぜて炊くだけで、手軽に食物繊維やミネラルを補給できるうえ、同量あたりのカロリーも減らすことができます。 雑穀を混ぜて炊いた白米は、白米のみ炊いたものと比べて食物繊維を3〜4倍も多く摂れる計算になります。 市販されている雑穀米には大豆、小豆が含まれていることが多いですが、 大豆には糖尿病をはじめ多くの生活習慣病を予防する働きがあります。 このようなことから、玄米、雑穀米は糖尿病に良いと言えると思います。

かつては、「雑穀はまずい」といわれていましたが、現在では、雑穀のブレンドに工夫が重ねられて、 家庭でも美味しく食べられ、低エネルギーで栄養バランスのよい健康食材になっています。 高血糖対策として、また糖尿病予防として白米から玄米や雑穀に切り替えてみてはいかがでしょうか。