糖尿病の進行度A「ステージ1(第一段階)」

糖尿病の進行度は6段階あります。
血糖値が126ミリ未満の人は第1段階の「境界型」で、糖尿病ではないが9年後以降に発病の危険大。
(*本文は下の方にあります)



■ステージ1

9年後に突然血糖値が急上昇

糖尿病のステージ1(第1段階)は、空腹時血糖値が110〜126ミリグラム未満で、境界型(正常とも糖尿病ともいえない状態) と判定された段階です。境界型は、糖尿病ではないとはいえ、軽く見るのは禁物。 例えば、糖尿病の人は健康な人の3倍の確率で心筋梗塞や脳卒中を起こします。 ところが、糖尿病ではない境界型の人も、ほぼ同じくらいの頻度で心筋梗塞や脳卒中を起こすことがわかっているのです。 そのため、ステージ1は、「まだ糖尿病ではない」ではなく、「初期糖尿病段階に入った」と考えるべきです。 境界型の人の9割は、最終的に糖尿病に移行するといっていいでしょう。

では、境界型の人は、どのくらいの期間で、糖尿病を発症するのでしょうか。 この点については、広島県で行われた興味深い調査があります。 この調査では、糖尿病を発症した人とそうでない人、それぞれ1428人について、空腹時血糖値とブドウ糖負荷試験における 120分後の血糖値を、28年間に渡って調べたものです。 糖尿病を発症した人は、12年前から少しずつ血糖値が上がりだし、3年後に境界型に移行します。 そして、そのまま徐々に血糖値が上昇し、境界型に移行してから9年後(血糖値が上がり始めてから12年後)に、 血糖値が突然、急上昇したのです。空腹時血糖値は133ミリグラム、ブドウ糖負荷試験の120分後血糖値は255ミリグラムにもなっています。

このように、糖尿病は、生活習慣の乱れによって徐々に血糖値が上がりだし、境界型になってから平均して9年後に発症します。 逆に言えば、9年間の境界型、つまりステージ1の間に最大限の努力をすれば、糖尿病は防げるということ。 最大限の努力といっても、特別なことは必要ありません。悪い習慣を改めるだけでいいのです。 食後血糖値の上昇を防ぐためには、運動をすることが肝心です。それには、食後すぐに歩いて血糖値を上げないということが大切。 速足で20分ほどウォーキングをするのがおススメです。 食事については、暴飲暴食を避けるとともに、糖質を含んだ食べ物や清涼飲料水は、できるだけ控えるようにしてください。 特に、肥満の人は、痩せる努力をすることが重要です。太っている人は過度に糖質を摂っているため、 血糖値を下げるためにインスリンが多く分泌されます。すると、インスリンを分泌する膵臓に過度の負担がかかるようになるため、 膵臓が衰えて糖尿病になってしまうのです。

このようにして、ステージ1の人は、食後血糖値を140ミリグラム未満に保つことを目標にしてください。 また、半年ごとに糖尿病の検査(尿アルブミン検査と血清クレアチニン検査は不要)を受けることを心がけましょう。 こうした努力を続けることで、ステージ1から抜け出すことができるのです。